引越しで大活躍したのはカミさんでした

結婚して初めて入居した住まいは、二世帯住宅の二階の住戸でした。 六畳、四畳半の二間に八畳ほどのダイニングキッチンがありました。 かなり広い廊下もありましたから、居住空間としては申し分がない広さでした。

二年後、隣の町に引っ越すことになり、業者を頼み、大きな家具類だけを運んでもらったのですが、 それでも二年の生活でかなり荷物は増えていました。 どうしても捨てられないものだけをかき集め、友人に軽トラを出してもらって運び込んだのです。

こう書くと、きっと僕一人が大変だったように思われることでしょう。 でも実は大変だったのはカミさんの方でした。 このころ僕は仕事が忙しく、引越業者さんとのやりとりも、 それまで住んでいたところの掃除も、引越の手続きも、すべてカミさんがやっていました。

僕は細かい荷物を友だちに助けられて運んだだけです。 引っ越しが終わったその夜、カミさんはぐったりとしてしまいました。 当然です。何も言えませんでした。もちろん、 それから僕はカミさんの小言を聞かされる運命にあったのです。